なぜあの芸能人は不祥事を起こすのか？CMの裏にある「消費者」という見えない共犯者

衝撃の真実：なぜ芸能人は次々と不祥事を起こすのか？その答えはテレビCMの裏にあった

テレビをつければ、誰もが知る有名タレントが笑顔で商品をアピールするCMが流れてきます。彼らは、サラリーマンが一生かけても稼げないような、莫大なギャラを手に入れています。その一方で、彼らがスキャンダルや不祥事を起こすたび、私たちは「なぜこんなに問題を起こす人が多いのか」と呆れてしまいます。

この疑問の答えは、意外にも単純なところに隠されているのです。それは、私たち消費者一人ひとりの何気ない行動にあります。

ギャラは「視聴者の信頼」という名の投票券

そもそも、企業がCMに有名タレントを起用する最大の理由は、「その人が出れば売れるから」です。つまり、私たちの消費行動こそが、この巨大なマネーゲームの根本を支えているのです。

考えてみてください。私たちはCMを見て、無意識のうちにこう感じています。

「あの有名な〇〇さんが使っているなら、信頼できる商品だろう。」
「このCM、面白い！きっとこの会社はセンスがいいに違いない。」

タレントの持つ好感度や、彼らがCMで作り出す「楽しい」「かっこいい」といったイメージは、私たちに安心感や共感をもたらし、結果的に購買意欲へとつながります。この「信頼」や「共感」という無形の価値こそが、莫大なギャラに変換されているのです。そして、その結果として、そのギャラは、CMで宣伝された商品を私たちが実際に購入することで回収されるわけです。

したがって、トップタレントの巨額な報酬は、私たち視聴者全員が、CMで映る彼らに「いいね」と「信頼」を投票し続けた結果にほかならないのです。

歪んだ構造がタレントの「錯覚」を生む

ギャラの集中が一部のタレントに起こることで、芸能界には歪んだ権力構造が生まれます。テレビ局や広告代理店、芸能事務所にとって、トップタレントは「金のなる木」です。彼らが少しのワガママを言ったり、常識から外れた行動をとったりしても、誰も強く注意することができません。なぜなら、注意して機嫌を損ね、仕事がなくなってしまっては困るからです。

「自分は特別な存在だ」「何をしても許される」という特権意識は、こうした甘やかされた環境でゆっくりと育まれます。さらに言えば、一般社会とは違うルールで生きるうち、彼らの倫理観や危機管理意識は鈍っていくのです。そして、その「錯覚」が、やがて不祥事という形で表面化してしまいます。

これは、決して彼ら個人だけの問題ではありません。むしろ、私たち消費者がCMに熱狂し、購買行動で貢献するたびに、この歪んだ構造はより強固になっていくのです。知らず知らずのうちに、私たちはこの負の連鎖に加担しているのかもしれません。

CMの「呪い」から解放される3つの方法

では、どうすればこの問題を解決できるのでしょうか？答えはシンプルです。私たち消費者自身がCMの「呪い」から解放され、賢い消費行動をすることです。

1. 商品の本質を見極める

CMで流れるイメージだけで商品を買うのをやめましょう。これからは、商品の品質、価格、企業の理念といった「本質的な価値」に目を向けるべきです。具体的には、インターネットで口コミを調べたり、企業の公式サイトで商品の詳細を確認したり、CM以外の情報源を積極的に活用しましょう。

2. 多様な広告を応援する

最近は、有名タレントを使わずに、一般の人やアニメキャラクターを使った広告が増えています。これは高額なギャラを払う必要がないため、企業は広告費を抑えたり、商品の研究開発に回したりできるのです。しかし、現状では、このような広告はまだ主流とは言えません。私たちは、タレントに依存しない広告を積極的に応援することで、企業は「タレントを使わなくても売れる」と気づくでしょう。

加えて、これはタレント本人にとっても良いことなのです。ギャラが全体的に平準化すれば、若手が育つ機会も増えるでしょう。