【徹底解説】モトローラはどこの国の会社?スマホ市場での立ち位置と将来性
世界初の携帯電話を発明した企業として知られる**モトローラ(Motorola)**。その名前は現在もスマートフォンブランドとして健在ですが、「どこの国の会社なの?」「中国企業なの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、モトローラの歴史から現在の資本構造、そしてスマートフォン市場におけるライバル企業との関係や将来の予測までを徹底的に解説します。
1. モトローラは「アメリカ生まれ、中国育ち」
モトローラ社は、もともと**アメリカ合衆国**で設立された歴史ある企業です。しかし、携帯電話部門は複雑な変遷を経て、現在は中国企業の傘下に入っています。
1-1. ルーツはアメリカの通信機器メーカー
- モトローラは1928年に創業。車載用ラジオや業務用無線機など、通信分野で長年業界を牽引してきました。
- 特に、1973年に世界初の携帯電話の通話実演を行い、後の「StarTAC」や「RAZR」といった大ヒットモデルを生み出した**携帯電話のパイオニア**です。
1-2. 携帯部門は中国のレノボ傘下へ
2011年にモトローラ社は二つの会社に分割されました。そのうち、携帯電話部門である**モトローラ・モビリティ(Motorola Mobility)**は、以下の変遷をたどりました。
- 2012年:Google(米国)が買収
- 2014年:**レノボ(Lenovo/聯想集団・中国)**が買収
「Motorola」ブランドのスマートフォンは、現在、中国の多国籍企業**レノボ**の完全子会社として事業を展開しています。本社機能はアメリカにありますが、資本的には中国企業グループに属しています。
2. ライバルはファーウェイ、シャオミ? 市場での立ち位置
モトローラ・モビリティは、Androidスマートフォン市場で、ファーウェイ(Huawei)やシャオミ(Xiaomi)といった巨大な競合他社とシェアを争っています。
2-1. 中国メーカーとの共通点と相違点
| ブランド | ルーツ / 親会社 | 市場戦略の強み |
|---|---|---|
| モトローラ | アメリカ(現レノボ傘下) | 北米・中南米でのブランド力、ピュアなAndroid、折りたたみ「razr」。 |
| シャオミ | 中国 | 圧倒的なコストパフォーマンス、急速なグローバルシェア拡大。 |
| ファーウェイ | 中国 | 高度な技術力とカメラ性能。現在は米国の制裁で苦戦中。 |
モトローラは、レノボの強力な資本力を背景に、特に欧米市場で根強い人気を持つ「moto g」シリーズや、先進的な折りたたみスマホ「razr」を武器に、アジア圏を主戦場とするシャオミなどと激しく競合しています。
3. スマートフォン市場の現状とモトローラの将来予測
スマートフォン市場は、AppleのiOSとAndroidの二極化が進んでいます。モトローラは、このAndroid陣営の中で重要なポジションを占めています。
3-1. グローバル・日本市場のOSシェア
| 市場 | Android | iOS (iPhone) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| グローバル | 約71%〜73% | 約26%〜28% | 新興国市場の成長によりAndroidが圧倒的。 |
| 日本 | 約39%〜42% | 約59%〜61% | 世界でも類を見ない「iPhone強国」。 |
3-2. 今後の市場予測とモトローラのチャンス
今後、スマートフォン市場はAI機能の搭載競争や、折りたたみ式(フォルダブル)端末の普及によって成長が牽引されると見られています。
- AIスマホ競争: モトローラを擁するAndroid陣営は、Googleの技術革新を背景に、AI機能の搭載でiPhoneとの差別化を図ります。
- フォルダブル市場: モトローラの「motorola razr」は、折りたたみスマホ市場のパイオニアの一つであり、この分野での技術とブランド力を活かして、今後の市場拡大の恩恵を受ける可能性が高いです。
まとめ
モトローラは、アメリカ生まれの偉大なブランドですが、現在は中国のレノボ傘下でグローバルに事業を展開する**「世界的なAndroidメーカー」**として再定義されています。
歴史的な技術力とレノボの資本力を組み合わせ、モトローラは今後も、革新的な製品を通じて世界のスマホ市場で存在感を高めていくでしょう。


